頭脳的ゴルフ道

ゴルフクラブの選び方や練習方法など、頭を使ってゴルフを上達する方法をお伝えしていきます!

クラブヘッドの「重心」 がもたらす意味

重心距離、重心角度、重心深度・重心高さ・低重心率・・・etc.

クラブヘッドには重心に関するいろいろな値があり、様々な角度から考察されています。これはクラブヘッドの重心がその挙動とボールの行方に大きく影響するからです。

 


そもそも重心とは? 


そもそも重心とは何でしょうか?
調べてみると、物体の各部分に働く重力の合力の作用点のことだそうです。

 
・・・なんのこっちゃですね。
 
 わかりにくいので、ものすごく簡略的にすれば 重心とは物体の重さを一点で支えられる点 のことです。

小学生の頃、下敷きの真ん中あたりを指で支えてクルクルと回して遊んだことがあると思いますが、あれはまさに下敷きの重心を指で支えていたのです。下敷きのように薄っぺらく横幅のあるものであれば、重心はほぼ平面上に存在すると考えてよいので、非常に単純な話で済みます。
 

立体物の重心はやや複雑

一方、クラブヘッドなどの立体物の重心はその立体物の内側に存在します。そしてその内側に存在する重心が影響を及ぼす為、クラブヘッドの各面(フェース面・ソール面・クラウン面)の上にもそれぞれ重心が存在すると考えることができます。

立体物でもうまくバランスを取れさえすれば指一本で支えることができますが、それは指が接している面の上にある重心を支えているということになります。
 


クラブヘッドの重心の基本的なはたらき


クラブヘッドの重心の基本的なはたらきは大きく分けて2つあります。

 

1. フェース面上の重心でボールをヒットするとヘッドがブレない

フェース面上の重心はクラブヘッド全体の重さを一点で支えられる場所である為、そこでボールをヒットするとヘッドが全くブレず、直進性の高い球が出る可能性が高くなります。いわゆるスイートスポットです。ただし、ヘッドの軌道次第なのは言うまでもありません。

 

2. クラブヘッドの重心はインパクト前後で円運動の遠心力方向に近づく

バックスイングからトップにかけてシャフトがしなると、ヘッドはシャフトの延長線上よりも下に垂れます。その後、切り返しからバックスイングが始まるとその遠心力に引っ張られるようにヘッドの重心が遠心力方向、つまりシャフトの延長線上に近づいていきます。これがシャフトのしなり戻りです。遠心力はスイングスピードの加速と共に大きくなり、インパクト前後で最大化します。その時、ヘッドの重心は遠心力方向、つまり垂線上に達します。

ここでクラブヘッドを横から見ると重心はシャフトよりも後方にあることがわかります。この為、特にティーアップするドライバーはインパクト時にややアッパーでボールをヒットしやすくなるのです。(アイアンはインパクトが最下点よりも手前になるので、ダウンのままヒットするのが正解です)

今度はクラブヘッドを真上から見ると重心はやはりフェースよりも後方にあることがわかります。これが遠心力が最大化するインパクト時点になると、遠心力方向、つまりプレイヤーの真正面方向に近づきます。つまりネック軸を中心としてフェースがやや閉じた状態でインパクトを迎えます。この為、正しくクラブを振りさえすれば、クラブヘッドは自然にフェースローテーションを起こし、インパクトでボールをつかまえられるのです。

 


重心に関する各値の意味

クラブヘッドの重心に関する各値の意味とプレイに対する影響は各記事をご参照ください。