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頭脳的ゴルフ道

格安でラウンドしたりゴルフクラブを入手する方法・上達する練習方法・コース戦略・クラブの選び方など。頭を使えばゴルフはもっとお得に、もっと楽しめます!

アイアンヘッドの種類とその特性

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アイアンヘッドの種類

アイアンヘッドの形状は大きく分けて、初級者向けのポケットキャビティ(写真左)と超上級者向けのマッスルバック(写真右)があり、その間に形状も特性もポケットキャビティとマッスルバックの中間に位置するアベレージゴルファー向けのキャビティバック(写真中央)があります。しかしポケットキャビティやキャビティバックを使っているツアープロもたくさんいるので、初心者向けとかアベレージゴルファー向けというのはあくまで目安に過ぎません。

 

ポケットキャビティ

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ポケットキャビティは厚いソールがバックフェース側に折り返されていて、それがポケットのようになっていることからそう呼ばれます(下写真)。

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フェース自体が薄く軽いのでヘッドを大型化することができることと、バックフェースの外周と下部に厚みを持たせることにより、スイートスポットを最大限大きくすることができます

また、ポケットがあることによってフェースよりもだいぶ後方に重量配分することができる為、重心深度も深くなります。つまりヘッド左右慣性モーメントも最大化することができ、多少芯を外してもボールはしっかり飛んでくれます

厚みのあるソールは重心高さを低くする効果があるので、ボールも簡単に上がってくれます。このようなたくさんの ”お助け特性” を持つことが、初心者でも扱いやすいアイアンと言われる理由です。

 

キャビティバック

キャビティバックはバックフェースの外周に厚みを持たせた構造のアイアンです。

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特性はポケットキャビティとほぼ同じですが、ポケットと言われるバックフェースの折り返しが無い分、重心深度が浅めで左右慣性モーメントもやや小さくなります。したがってミスヒットに対する許容が少しだけ落ちますが、逆にヘッドが返しやすく操作性が増します

ミスに対して寛容でありながら、そこそこの操作性もあるということで、中級者〜上級者、ツアープロまで幅広く使われている人気の構造です。
 

マッスルバック 

マッスルバックはフェースとバックフェースだけで作られた単純な構造です。

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鍛え上げられた筋肉質な体のようなヘッドは厚みがあり重量が増します。その為、ヘッドを大きくすることが出来ず、小ぶりで薄いのが特徴です(下写真)。

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小さなヘッドはミスヒットに対してシビアで難しいクラブだと言えます。重心深度が浅くヘッド左右慣性モーメントも小さくなる為、真っ直ぐ打つには適しませんが、左右に打ち分ける操作性は抜群です

重心高さが高いので、高さを抑えた強い球を打つことができます。ミスにシビアなものの球筋を打ち分けるのに適していることが、上級者やツアープロに人気の理由です。

 

特性の違い

これらのアイアンは形状の違いから力学的な特性も大きく異なります。それぞれの特性を比べてみましょう。

  

重心深度の違い

ポケットキャビティの中でも、特に優しいお助けアイアンになるとヘッドがウッドのような形をしています。ウッドのクラウン部分だけが無いような形状ですね。このことによって、重心深度が深くなります。

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重心深度の記事でも説明したとおり、重心深度が深いクラブには以下のような特性があります(浅いクラブはこの逆になります)。

  1. ヘッド左右慣性モーメントが大きくなる

  2. ボールが上がりやすくなる

  3. ボールがつかまりやすくなる

 

そしてこれらの特性は初心者にとって以下のようなメリットを与えてくれます。

  1. ヘッド左右慣性モーメントが大きくなる
    ミスヒットしても曲がらずに、飛んでくれる

  2. ボールが上がりやすくなる
    →スピンが効いてなくてもボールが止まる

  3. ボールがつかまりやすくなる
    →ボールをつかまえられなくてもスライスしにくい

 

ポケットキャビティのアイアンを使うことで、多少ミスヒットをしてもヘッドがブレずにボールは真っ直ぐ飛んでくれて、スピンが効いてなくてもボールの高さでグリーン上に止まってくれて、ボールをつかまえられる技術がなくてもスライスしにくいのです。つまり、まだ技量の無い初心者が使ってもオートマチックに真っ直ぐ止まる打球を打てる、簡単なクラブであると言えます。

一方、重心深度の浅いクラブの特性は、上級者にとっては以下のようなメリットを与えてくれます。

  1. ヘッド左右慣性モーメントが小さくなる
    →ボールを意図的に曲げやすい(操作性が良い)

  2. ボールが上がりにくくなる

    →スピンで止められる技術があるので、必要以上の高さは出ない方が良い(無駄に高いボールは風の影響を受けやすい為)

  3. ボールがつかまりにくくなる 
    →インサイドから打つことができる上級者はつかまり過ぎない方が良い


ポケットキャビティに比べて、マッスルバックのアイアンはミスヒットに厳しく、ボールは上がりにくく、つかまりも悪いです。これがマッスルバックが難しいと言われる由縁です。しかし、ミスにシビアでお助け機能も無いな反面、プレイヤーの意思をダイレクトに反映してくれる操作性があるのです。上級者が求めるに操作性を実現することができるのが重心深度の浅いマッスルバックなのです。

  

重心距離と重心角度の違い

ポケットキャビティは一様にヘッドが大きい為、重心距離が長くなります。重心距離が長いということはヘッドの返りが悪くなります。しかし初心者の大半はボールがつかまらないことによる右へのミスを嫌います。その為、ほとんどのポケットキャビティアイアンはグースネックにすることで重心角度を大きくし、ヘッドの返りの悪さを改善しているのです。

この改善効果により、ヘッドの挙動が安定し、インパクトの瞬間にキチンと正面を向いてくれるようになっています。つまり、左右に曲がりにくい構造になっているのです

一方、マッスルバックはヘッドが小さい為、重心距離が短くなります。重心距離が短いということはヘッドの返りが良いのです。しかし上級者はつかまり過ぎによる左へのミスを嫌う傾向があります。その為、ほとんどのマッスルバックアイアンはストレートネックにすることで重心角度を小さくし、ヘッドの過剰な返りの良さを抑えています。

この改善効果により、ヘッドの挙動が安定し、プレーヤーが意図した通りにフェースの向きを変えることができます。つまり操作性の良いクラブになっています。

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フェースの大きさ

ポケットキャビティのヘッドはその構造上、軽量の為、ヘッドを大型化することができます。ヘッドが大きいということはスイートスポットも大きくなる為、ミスヒットに強くなります。しかしフェースが大きくなるとラフから打つ時の抵抗が大きくなる為、ラフからのショットに悪影響を及ぼしやすくなります。

一方、マッスルバックのヘッドは鉄の塊の様な構造上、重くなる為、ヘッドを小さくする必要があります。ヘッドが小さいということはスイートスポットも小さくなる為、ミスヒットにシビアになります。しかしラフでも抵抗が小さく抜けが良い為、その影響を最小限に留めることができます

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まとめ

ポケットキャビティはお助け機能がある為、初心者でも曲がらず上がるしっかりした打球を打つことができます。マッスルバックはお助け機能がない為、ミスに厳しく難しいクラブですが、自分の意思で打球を操作しやすいクラブといえます。クラブは自分の技量にあったものを使うのが一番良いので、初心者の人は無理をせずにパケットキャビティアイアンを使用することをお勧めしますが、常に100を切れるくらいの腕前になったら、キャビティバックアイアンに買い換えるのが良いと思います。自分の腕前よりも少しだけ難しいクラブを使うことで、プレーヤーのレベルアップにつながるからです。

しかしマッスルバックアイアンへの買い替えは少し慎重にしたほうが良いでしょう。操作性と引き換えになる、ミスへの許容性の無さが大きな代償となるからです。ツアープロでもマッスルバックを使用しないプレーヤーが多いのは、そういうことなのです。